ここから本文エリア 被災地に果物贈る 秋田県内のALTが活動2011年6月7日
秋田県内の学校で英語を教える外国語指導助手(ALT)が、被災者にバナナやミカンなどの果物を届ける活動を続けている。ボランティアで被災地を訪れ、食生活の偏りを知ったのがきっかけだった。これまでに宮城県気仙沼市や岩手県陸前高田市で配った果物は1万5千個以上になる。 活動名は「フルーツ・ツリー・プロジェクト」。由利本荘市の小中学校で英語を教えるポール・ユーさん(26)=米国出身=が4月初旬に始めた。 「食べ物は不自由しないけど、果物が食べたい」。ボランティアで訪れた気仙沼市の避難所で、被災者からこう聞いたのがきっかけだ。ご飯とみそ汁が炊き出しで提供されていたが、野菜や果物は不足がちだった。ユーさんは「胃袋は満たされても、栄養が偏れば健康じゃない」と考えた。 東日本大震災が発生した後に立ち上げた「ボランティア秋田」のホームページ(http://volunteerakita.org)でプロジェクトを紹介し、果物代の募金を始めた。 安く買うためのルート開拓もした。宮城県内や由利本荘市内の卸売業者に相談し、特別に安い価格で果物を譲ってもらえることになった。 バナナなどを大量に載せた車で、ユーさんら県内のALT約10人は大型連休中の4月29日、気仙沼市の避難所を訪れた。被災者に果物を1個ずつ手渡すと、笑顔が広がった。避難所では調理することが難しいため、「バナナは皮をむくだけで食べられるので喜ばれた」と振り返る。 県内外のALT仲間の口コミで賛同者は100人を超え、募金活動で5月末までの2カ月で約80万円が集まった。一緒に行動するALTのマーガレット・コッカーさん(24)=同=は「果物は被災者との連帯を示す象徴になる」と話す。 被災地では、住宅にたまった泥の片付けも手伝う。震災から3カ月近くたっても全面復興にはまだ遠い。ユーさんは週末を中心に当面、活動を続ける予定だ。「被災した人が復興の手がかりをつかむまでは、果物を届けなくてはいけない」(大隈悠)
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