ここから本文エリア ペレットストーブで排出量取引 五所川原など8世帯参加2010年8月26日
灯油の代わりに木くずを固めた「ペレット」を燃やすストーブを自宅に採り入れ、二酸化炭素(CO2)を減らした分をクレジット(金融商品)として企業などに売る仕組みに、五所川原市や周辺の計8世帯が参加する。ペレットを製造している「津軽ペレット協同組合」(松野武司代表理事)が呼びかけて実現した。家庭のペレットストーブでクレジットを取得する事業計画が、国に承認されたのは全国でも初めてという。 2008〜12年度にCO2を90年度比で6%減らす義務を課した京都議定書の目標達成のため、国は2008年度から「国内排出量取引制度」を試行している。自主的な削減目標を掲げる大企業が中小企業や自治体などから排出削減分を買い取り、自社の排出削減分として計算できる仕組みだ。 大気中のCO2を吸って育った植物は燃やしてもCO2を大気に戻すだけで、化石燃料と違ってCO2を増やさないとされる。このため、ペレットを暖房に使えば、石油ストーブを使ったと想定した場合に出るCO2を削減したと見なされ、その量をクレジットとして、削減したい企業に売れる。 この事業計画が今月2日、経済産業省の国内クレジット認証委員会で承認された。同協同組合によると、08年11月にさかのぼって1世帯当たり年間約1トンのCO2が削減出来る見込みという。 CO2価格は現在、1トン1千円〜1500円程度とされる。生じたクレジットは再び同委員会の認証をへて、東京都の木工品メーカー「森のいいこと」が今年度中にも買うことになっている。 一方、クレジットが取引されれば、その利益は同協同組合が各世帯から寄付を受け、地元の山林の間伐や整備に使うという。同協同組合はペレットストーブを使う家庭にさらに呼びかけ、今年度中に60世帯、2012年度中には100世帯まで増やす計画だ。 同協同組合の松野代表理事は「売却益自体はまだ大きくないが、このお金で間伐を進め、再び間伐材でペレットを作りCO2を減らすという循環を作り出すきっかけにしたい」と意欲的だ。 今回の売買の橋渡しをした東京農業大学などでつくる山村再生支援センターによると、個人によるクレジットの取引は過去に太陽光発電によるCO2削減の売買が2件あるだけで、ペレットを使うのは全国初だという。
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