ここから本文エリア 但馬牛2万頭の父「照長土井」を本に 農家の長岡さん2010年9月1日
但馬牛繁殖の主力として、2万頭もの子牛の父となった種雄牛への思いなどを、生産農家がつづった「照長土井(てるながどい)物語 但馬牛を支えた名牛の軌跡」が1日に発売される。著者の香美町村岡区黒田の長岡直美さん(56)が畜産農家の日常を描いたブログから照長土井の部分を抜粋、肉牛新報社(東京)が書籍化した。 照長土井は1986年2月8日生まれ。生まれた時から胴体がしっかりしていて、長岡さんは「必ずいい種雄牛になる」と確信したという。しかし、誕生から9日後、母牛が牛舎内の事故で死亡。長岡さんや家族がミルクを与え、運動をさせるなど手塩にかけて育て上げた。同年7月の品評会では好評を得て、県に買い上げられた。 当時、県の種雄牛として選ばれた40頭の1頭として、2002年7月に死ぬまで2万頭の子牛をつくり、精液4万本分を残した。照長土井の血を引く牛は、脂身の甘みがしっかりした極上の但馬ビーフになり、母牛としてもいい牛を生むという。 長岡さんは死ぬ直前に会いに行った照長土井が流した涙を忘れられない。死後、遺骨を牛舎に埋めて墓をつくった。「照長土井が世に出てから、ほかの畜産農家から育て方などを聞かれるようになった。これからもいい牛を育てていきたい」と話している。 A5判、64ページ、880円。村岡観光協会(0796・94・0123)で販売する。
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