ここから本文エリア 砂漠に緑を、屋上緑化材応用 小松精練が中国で実験2010年9月4日
能美市の繊維加工業「小松精練」が、昨年開発した屋上緑化材を応用して、砂漠緑化事業への参入を本格化させている。7月からは中国・内モンゴルの砂漠で実証実験を開始。将来的には、中東の産油国などに向け売り出すことも視野に入れている。 屋上緑化材「グリーンビズ」は、同社の染色工場で排水を浄化する際に生じる廃棄物を再利用した。内部に細かい孔(あな)がびっしりあいたスポンジ状構造のセラミックスで、吸水性、保水性が高い。植物を植えて屋上に設置すれば、雨水だけで緑を保つことが可能だ。夏場の建物の表面温度の上昇を抑え、ヒートアイランド現象の緩和にも役立つ。 同社はこの緑化材を応用し、砂漠緑化事業に参入。砂漠の地表から50センチ〜1メートルほど地下には水脈があることが多く、そこに緑化材を縦に埋め込めば、地下水を吸い上げて地表付近の植物の根まで行き届かせられるという。 今年7月からは、鳥取大学と共同で人工砂漠での実験を開始。緑化材を埋め込んだ場所で1週間水をやり続けた植物は、その後1カ月間、枯れずに残ることを確認した。 さらに中国・内モンゴル自治区では、現地からの要望を受け、特別仕様のグリーンビズ約200本を無償提供して実証実験を開始。今後は、砂漠緑化に積極的なアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国などを念頭に、ビジネス化のチャンスを探る。 環境意識の高まりを受け、多くの企業が屋上緑化材を開発しているが、「グリーンビズ」の特長はその独特な構造だ。原料の廃棄物は微生物を大量に含んでいる。それを固めて1千度以上の高温で燃やすと微生物が死滅し、その「跡地」として2.6ミクロンほどの無数の孔が残る。これが高い吸水性を生むという。 「グリーンビズ」商品の受注額は昨年度は目標の5千万円を達成し、今年度は2億円に届く勢いだという。壁面緑化や室内緑化なども事業化しており、奥谷晃宏取締役は「環境への意識が高い欧州など海外からの引き合いも多い。今後も用途を広げていきたい」と意気込んでいる。
マイタウン石川
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