ここから本文エリア 須崎で津波、一時避難 交通に乱れ 東日本大震災2011年3月12日
宮城県北部で震度7を記録した11日の東日本大震災で、県内にも津波警報が発令され、須崎市で同日夜に2.6メートルの津波を観測した。沿岸部の住民に避難指示や避難勧告が出され、国道や県道などが通行止めになるなど交通の乱れもあり、県内に不安と混乱が広がった。 今回の地震による津波は県内各地でも数波にわたって観測された。気象庁が発表した津波情報によると、県内では午後8時59分に須崎港(須崎市)で2.6メートルの最大波を観測。土佐清水で90センチ(午後5時11分)、高知港で60センチ(同5時12分)、室戸岬で40センチ(同4時49分)を観測した。 須崎港の最大波は、2010年2月末の南米チリ沖地震による遠地津波で同港で観測した国内最大波1.7メートルを上回った。 須崎市内は須崎湾が入り組んだ地形で、津波が湾奥に入るほど高くなる傾向があるとされ、今回の津波でも西日本で最大級となり、県が管理する同湾内の検潮所でも4.4メートル(東京湾平均海面上)を記録した。 須崎市災害対策本部などによると、この津波で須崎魚市場と木材団地に海水が堤防を乗り越えて流れ込み、近くの県道も冠水したが、人的被害は確認されていない。
■県が災害対策本部設置 県は11日午後3時45分に災害対策本部を設置し、被害情報や沿岸19市町村の避難指示・勧告情報などの収集にあたった。 同本部などによると須崎市と芸西村が避難指示、高知市など17市町村が避難勧告を出し、午後6時現在のまとめで計2610人が避難した。 このうち、2.6メートルの津波を観測した須崎市では、高台など32カ所の避難所に473人が一時避難し、水や食料が配られた。 高知市は市災害対策本部が午後4時10分に種崎、横浜など16地区の8386世帯(1万8482人)に避難勧告を出し、午後6時現在で305人が小学校などに避難。種崎の津波避難センターには約60人が集まり、浦戸小では児童らが裏山に一時避難した。 沿岸部の県立足摺海洋館(土佐清水市)、県立足摺海底館(同)、桂浜水族館(高知市)、県立坂本龍馬記念館(同)は閉館を早めた。 公共交通も影響を受けた。JR土讃線は後免―窪川間で、土佐くろしお鉄道は全線で運転を見合わせ、沿岸部の路線バス各社も運休。高知龍馬空港は羽田便が欠航した。 高知海上保安部も11日午後5時半に災害現地対策本部を設置。巡視船艇5隻を沿岸部に出動させ、船舶や沿岸住民らへの注意喚起にあたった。 県によると、東京都心にある県のアンテナショップ「まるごと高知」の店内で棚の商品が落ちる被害があった。客や店員にけがはなかった。 県は緊急医療派遣チーム3班約15人の被災地への派遣を決め、高知医療センター班を12日朝にドクターヘリで運ぶ。近森病院(高知市)と高知大医学部付属病院(南国市)の班は11日に出発。県は12日に予定していたドクターヘリの運航開始式典をとりやめた。
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