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多様な性考えて 映画祭「関西クィア」、京都でも上映

2010年9月3日

 同性愛やトランスジェンダーなど、多様な性のあり方をテーマにした国内外の作品を上映する「関西クィア映画祭2010」が、3日、開幕する。今年で5回目を迎えた映画祭は、これまで大阪だけだった会場を京都にも設けた。英国やカナダ、韓国、タイなど12カ国全56作品を上映する。在日朝鮮人の学校を描いたドキュメンタリーも加え、性的少数者だけではなく、様々な差別に向き合う作品を取り上げる。

 「クィア」とは英語で「奇妙な」や「変な」という意味。性的少数者たちが、差別的な言葉を逆手にとって自称することで、前向きな意味を持つという。

 映画祭は2005年、大阪で始まった。異性愛が描かれる映画やドラマが多い中、自分たちを投影できる作品を見ようと企画した。性的少数者が昼間に集まれる公的な場所もつくりたかったという。

 実行委員会代表のひびのまことさん(43)=京都市=は「映画祭を開催することで、性的少数者の問題を、人権や差別問題として社会的に可視化する必要があった。性的少数者の存在を異性愛の人に伝え、当事者にも1人ではないと知らせることができた」と話す。

 映画祭では、同性愛だけではなく、体と心の性が一致しない「トランスジェンダー」や、身体的特徴から男女が判別しにくい「インターセックス」など、性とそれにまつわる暮らしや生き方を問いかける作品を多く上映する。泣けるラブストーリーから笑える娯楽作品、実験映画まで幅広くそろう。

 今年は初めて、中国の作品を上映するほか、北海道朝鮮初中高級学校を舞台にしたドキュメンタリー映画「ウリハッキョ(私たちの学校)」=京都会場のみ=を加え、少数者の問題について幅広く提起する。ひびのさんは、「民族的な差別を描いた作品を含めることで、複数の視点で差別を考えたい」と語る。

 ほかの主な上映作品は、「オカマ」の幽霊が歌い踊り、恋する女性をたきつける「おばけのマリコローズ」(日本)▽出生時は女性で心は男性の「FtM」と呼ばれるトランスジェンダーのドキュメンタリー作品「トランス物語に抗して」(米国)▽インド系やアフリカ系などの女性のクィアたちを描く短編集「有色女性のクィアたち」(同)――など。

 会場は、3〜5日、大阪市北区のHEP HALL。10〜12日、左京区の京大西部講堂。

 1回券は1600円、3回券は4千円。いずれかの会場の作品がすべて鑑賞できるパスは8千円。両会場の全作品が鑑賞できるフリーパスは1万2千円。チケットは会場で購入できる。映画祭のホームページは(http://kansai-qff.org/)。問い合わせは映画祭実行委員会(080・3820・2731)へ。(岡見理沙)

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