ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン宮崎> 記事

「農家は卑屈にならないで」口蹄疫往診の獣医師がエール

2010年7月30日

写真

自身の体験を語り、農家に「卑屈にならずに胸を張って」と呼びかける青木淳一獣医師=宮崎市霧島1丁目

 口蹄疫(こうていえき)問題で、4月20日に感染の疑いが確認された「1例目」の農場を往診した都農町の獣医師、青木淳一さん(38)が28日夜、宮崎市であった復興ボランティアの研修会で講演し、約40人の聴衆に自身の体験や農家へのメッセージを語った。

 4月初旬に同町の農場を往診した青木さんは、牛1頭が発熱し、口からわずかによだれを流していたが、県が作ったマニュアルにある水疱(すいほう)などの症状がなかったため「その時点では口蹄疫と判断するのは難しかった」という。

 4月下旬には同町や隣接する川南町などで急激に感染が広がり、感染拡大防止のため同26日からは県獣医師会が獣医師の農場への立ち入りを制限。「行けば救える命を見捨てることになり、獣医師として非常につらかった」と当時の心境を振り返った。

 青木さんは農家から、家畜を守ってやれなかったという罪悪感や「義援金をいただくのはありがたいが申し訳ない」との声を聞くという。「農家が犠牲になったのは、日本全体の畜産を守るため。卑屈になる必要はない。誇り高い闘いを闘い抜いたということをわかってほしい」と述べ、ボランティアにも農家の心情への理解を呼びかけた。

PR情報

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介

ここから広告です