ここから本文エリア 阿部県政スタート 「新しい長野を切り開く」2010年9月2日
阿部守一県政が1日スタートした。田中康夫、村井仁県政と大きく揺れ続けた長野県。「事業仕分け」を柱に、刷新を訴えて初当選した阿部新知事は、果たしてどのような県政運営を展開していくのか。同日朝、県庁前に集まった職員ら約1千人に、阿部氏は「県民と協力し合って、新しい長野県を切り開いていきたい」と決意を述べた。 ■「県民主権を実現」 午前8時40分ごろ、阿部知事は、選挙期間中に愛用していたオレンジ色のワイシャツ姿で県庁に登庁した。知事のいすに腰をかけると、「(ワイシャツは)選挙期間中のことをしっかり思い出すという意味も込めた」。さらに「ここにじっとしていることなく行動していきたい」と行動力をアピールした。 村井前知事から引き継ぎを受けた後は、防災訓練や県議会各会派へのあいさつ回り、幹部職員との顔合わせなどを慌ただしくこなした。 午後4時半から、初の記者会見。冒頭、阿部知事は「県民の暮らしをしっかりと支える県政をつくるためにも県民主権の県政を実現していく」と抱負を語った。 会見の主テーマは、やはり事業仕分け。「県民参加、情報公開を進めていくための第一歩として進めたい」と改めて強調するとともに、事業費削減を懸念する市町村に対しては「県として説明責任を果たしていく。(目的は)予算の削減だけではない」とした。 13日に臨時県議会を招集し、副知事に和田恭良・環境部長を充てる人事案件を提案する。(二階堂友紀、上田悠) ■県庁・市町村、仕分け注視 阿部知事が政策の目玉に掲げるのが「信州型事業仕分け」。何をどう仕分けるのか、具体像が見えない中、県や市町村は不安を感じながら、その動向を注視する。 昨年、国の事業仕分けは、国民の大きな注目を集めた。阿部知事は、その「長野版」に取り組む。しかし、名称こそ異なれ、これまで県も「事業の最適化」をしてこなかったわけではない。 県は2001年、「財政再建団体」に転落しかねないとして、緊急事態を宣言。03年には「財政改革推進プログラム」を策定し、事業の見直しを図った。03〜06年度だけで廃止した事業は672件、縮小・統合したものも1788件に上る。削減額の総額は230億5千万円に達した。その後も、毎年、事業の見直しは続けている。 ある県幹部は「何度となく見直しを重ね、既にかなり切り詰めている。(県の事業縮小で影響を受ける可能性が高い)市町村は、戦々恐々としているだろう」。中堅議員も「これ以上、どこを削るというのか」と首をひねる。 事業仕分けは、早ければ年内に、県民参加で行われる。 ■支持率82.6% 県世論調査協会のアンケートによると、「支持する」「どちらかといえば支持する」を合わせた阿部守一新知事の支持率は82.6%。田中康夫元知事の出直し知事選後(2002年)の84.7%に匹敵する高さで、村井仁前知事の就任直後(06年)の72.2%を大きく上回った。 調査は8月20〜22日、県内在住の20歳以上の男女808人を対象に電話で行われた。 ■防災訓練に参加 防災の日の1日、長野県庁では、地震総合防災訓練があった。この日就任した阿部守一知事を始め、県庁の各部局職員、自衛隊や中部電力などが大地震に備えた訓練に参加した。 訓練では、駿河湾沖を震源としたマグニチュード8の地震が発生したと想定。対策本部を設置し、各課が情報収集などに努めた。建設部では、職員約10人が電話で県内各地区に連絡、孤立集落や道路の通行止めの状況を調べた。(野津彩子)
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