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太陽光発電を賃貸アパートに 売電で入居者にもメリット

2010年8月25日

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各住戸のリビングに付いている太陽光発電のモニター。発電量や売電量、買電量がわかるようになっている=東大阪市

 照りつける日差しを有効利用する太陽光発電。電気代が節約できるほか、使い切れなかった電気は買い取ってもらえる。これまでは戸建て住宅で太陽光発電パネルをつける例が多かったが、府内では賃貸アパートの屋根にパネルをつける取り組みが増えつつある。

 玄関のオートロックや防犯モニターの電気代は、集合住宅に住んでいると「家賃にはね返っているのかな」と何となく気になるところ。堺市の吉門達彦さん(53)は、3年前に建てた2階建て12戸のアパートの屋根に太陽光発電パネルを取り付け、その電気をそうした共用部分に使うことにした。

 パネルの出力は一般住宅の2〜3倍にあたる9.1キロワット。昨年11月に電力会社への売電単価(1キロワット時あたり)がそれまでの2倍の48円になったので、ひと月に5万円近い売電益を得るようになった。夜間や雨天時に使う電気代を差し引いても、4万円あまりの利益。

 この「太陽の恵み」を享受してもらおうと、秋にはパネルを増設し、各入居者に割り振って売電してもらう計画だ。吉門さんは「入居者は昼間は家にいないので、どんどん売電できる。『実質、家賃が安くなるようなものですね』と楽しみにしてくれています」。

 東大阪市の大家の野本利夫さん(64)は、3月に建てた2階建て6戸のアパートの屋根に出力6.6キロワットのパネルをつけて、各戸に1.1キロワットずつ割り振った。

 「家計に優しい」「トレンドのエコ生活」が入居者募集時の売りになると考えた。部屋には、発電量や売電量がリアルタイムで表示されるモニターがついている。野本さんは「入居しただけで節電意識が生まれ、エコの動機付けになるのもうれしい」。

 7月に3階建て6戸のアパートを建てた大阪市東淀川区の吉田数広さん(55)は、近所のマンションに泥棒が入ったので、売電益を各戸の防犯システムの月料金にあてる。「相場の家賃で『安全』の付加価値がついてくる」というわけだ。

 こうした設備の設置費用はどうなのか。吉田さんの場合、約400万円かかったが、国と市の補助金が各47万円、住宅メーカーの値引きが87万円もあり、半額ちょっとで取り付けることができた。

 集合住宅向けの補助金は、昨年度は大阪市(出力1キロワットにつき7万円)、今年度は堺市(同)で始まるなど、少しずつだが広がっている。大阪市では、昨年度の補助実績は2件だったが、今年度は4〜8月で18件の申し込みを受け付けた。国の補助金は1キロワットにつき7万円。

 住宅メーカーの値引きは、大和ハウス工業や積水ハウスが1キロワットにつき13万円、積水化学工業が5万円など。各メーカーとも昨年から太陽光発電装置つきのアパートを次々売り出しており、販売競争が激しくなりそうな勢いを見せている。(八田智代)

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