ここから本文エリア 原発避難の女性、那須町で就職 「前向きに生きる」2011年5月15日
福島第一原発事故で栃木県那須町に避難している女性が町内で働きはじめた。故郷を離れ、無念でせつない思いを抱えながらの生活。一方で避難所で受けた親切を胸に、「前向きに生きなければ」と決意したという。 女性は福島県浪江町の立川正恵さん(38)。5月1日に開設された那須町の認知症高齢者グループホーム「ソフィア」に正規職員として就職した。利用者の生活、介護について支援計画を作るのが主な仕事だ。 立川さんは、浪江町に隣接する双葉町内の居宅介護支援事業所で、介護を必要とする高齢者らのケアマネジャーとして働いていた。 原発事故によって母親(80)と中学2年の長男を連れて、福島県内の避難所を転々とし、3月19日に那須町スポーツセンターにたどり着いた。一緒に避難した友人の親族が、那須塩原市にいたためだった。 救われたのは、町職員や町民、ボランティアの親切。胸を打たれ「この町で生活を」と決めた。 「ソフィア」を運営するNPO法人の高橋太理事長(54)は「立川さんの意欲に感銘を受けた」とエールを送る。 立川さんは「原発事故で人生も変えられてしまった。せつないし、一日でも早く戻りたい。しかし生活をし、生きていかなければならない。仕事は前に進むための一歩」と話している。(人見正秋)
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