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県内初のNPOバンク、発足へ着々 代表は富山の主婦

2011年1月31日

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あいさつする代表の向さん=富山市新総曲輪

 個人から資金を募り、環境、福祉・介護や地域活性化などの事業に無担保、低金利で融資する「NPOバンク」。社会貢献の仕組みとして全国で立ち上げが相次ぐ中、県内初となる「はちどりBank」が年内の貸し出し開始に向け、動き出した。

 30日、富山市内で「はちどりBank」設立に向けたイベントが行われた。代表の向早苗さん(41)は「お金の貸し借りだけではなく、融資先と出資者をつなげて応援していけるバンクにしたい」とあいさつ。名古屋市で「コミュニティ・ユース・バンクmomo」を立ち上げて6年目になる木村真樹さん(33)も、「人が集まって、つながりができていくまで時間はかかるが、最初の作業を丁寧にやることが大事」と助言した。

 資金調達にあえぐNPOや市民活動団体、個人の活動を支えるNPOバンクは、1994年に東京で「未来バンク」が設立されて以降、全国に広がった。全国NPOバンク連絡会によると、昨年末現在、全国に13団体あるという。通常の金融機関と異なり利子も配当もないが、融資先の情報が公開され「出したお金の行き先が見える」のが最大の特徴だ。

 設立に向けて昨秋から準備してきた向さんは、子ども2人を持つ富山市の主婦。パン教室の講師をする傍ら、県内外で様々なボランティア活動に関わってきた。社会貢献活動に目覚めたのは5年前、NPO「MAKE THE HEAVEN」の代表として社会貢献活動に取り組む、元・吉本興業のお笑い芸人の「てんつくマン」(本名・軌保博光〈のりやす・ひろみつ〉)さんと出会ったのがきっかけ。海外でニッカボッカと地下足袋で植林活動をするユニークな姿に、「楽しく明るくゲーム感覚で社会貢献ができるんだ」と感銘を受け、のめり込んだ。

 昨年、石川県の主婦が「NPOバンクいしかわ」を立ち上げるのを目の当たりにした。地元の富山で何か形になるものを残したい、と思っていた矢先だった。「富山でもできるはず」と声を上げると、JR富山駅前の朝のゴミ拾い活動で一緒のサラリーマンや自営業者ら、20〜40代の約10人が賛同してくれた。

 今後、県で貸金業者登録を済ませ、半年後をめどに貸し出しを開始する予定。融資先や出資者を発掘するため、県内のイベントなどでPRに励む。

 NPOバンクのもうひとつの特徴は、融資後の事業にも積極的に関わっていくところ。「例えば、時間と体力はあるけど、それをどこにぶつけていいか分からない大学生を融資先の企業に送り込んで働いてもらうとか、地域を巻きこんでいきたい」と夢は広がる。

 「はちどりBank」の名は、小さなハチドリが、くちばしを使って一滴ずつ水を運んで山火事を消したという南米の民話にちなむ。「一人ひとりが出来ることをして、地元を元気にしたい」と向さん。(板垣麻衣子)

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