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ルリコプランニング代表 星加ルリコさん2008年11月26日
この人の手にかかると、大福の名は「mOCHI CREAM(モチ・クリーム)」になる。稲作に秀でた秋田県の農民は「スーパースター農家」。請け負った矢田立郎・神戸市長の名刺は、鮮やかなライトブルーを下地にした。縦型なのに名前は大きく横書きにし、強烈な印象を与える。「発想を形にするだけでなく、人を楽しませ、物事をもっと良くしようと考えることがデザインなんです」 10月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)から神戸市がデザイン都市として認定された際は、申請書づくりを担った。「神戸は海と山が融合し、生活の中にデザインがとけ込んでいる。わくわくし、行ってみたいという感覚を大切にした」。旧居留地や異人館の街並み、アパレルや洋菓子などの文化を強調した。 神戸市出身。明石高校美術科から武蔵野美術大学彫刻学科に進み、空間演出を学んだ。97年に卒業し、都内の建築事務所に就職。都市計画の仕事が多かったが、自分なりのデザインにこだわった。 都市基盤整備公団(現・都市再生機構)から「宅地が売れない」と相談され、設計段階から入居者の意向を採り入れることを提案した。公団側と共同で「古民家風」「北欧風」の家をテーマに希望者を募り、その一部を茨城県で実現させた。 5年ほど勤め、「幅広い分野のデザインをしてみたい。将来、自分の名前で仕事もしたい」と退職し、休暇のつもりで神戸に戻った。 大きな仕事をする気はなかったが、友人がインターネット上に紹介した星加さんのプロフィルに興味をもった神戸市の食品会社から「大福の商品開発とブランド化を手伝って」と相談された。「欧米から見た新感覚の和菓子」「宝石を売るように」と提案し、商品名やロゴが採用された。こうしてできたモチ・クリームは人気を呼び、百貨店などで売られている。「どんなにすばらしい物も人の目に留まらないと意味がない。そのために事業や商品の方向性から一緒に考えたい」 学生のころは悩んだ。都内で彫刻作品の展示会を開いたが、抽象的な作品に自分でも満足できなかった。来場者の反応もいま一つだった。おかげで芸術と現実社会との接点を考えるようになり、「デザインの力を社会に役立てたい」と思うようになった。 飲食店の改装やロゴマークなど常に10件ほどの仕事を抱えている。最近は秋田県を中心に農家や米の売り出し方も考えている。「伝えたいという気持ちがないと何もできない。クライアント(依頼者)にほれないといいものはできない。秋田も大好きです」と笑った。(加藤裕則) ルリコプランニング 神戸市中央区波止場町にある事務所は、倉庫だった建物を改装して使い、神戸らしさを演出している。社員は4人。07年7月に株式会社化した。代表の星加さんは、秋田県の農家と交流し、米の売買や農家への宿泊体験を企画する「こめたび」(本社・秋田市)の副社長も務める。
マイタウン兵庫
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