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政権交代@宮城 建設業界の不安

2009年09月05日

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リース会社敷地で整備を待つショベルカー。「不景気だからこそ長持ちさせて安全を保たないと」と社長は語る=仙台市青葉区

 「公共事業縮小」を唱える民主が政権を担うことになり、県内の建設業界が不安を強めている。ここ10年で加盟会社が半減した県建設業協会は「これ以上体力が落ちたら、災害にも対応できなくなる」。とはいえ、これまで自民支持を貫いてきただけに、どう対応するべきか模索している状況だ。(箕田拓太)

 県建設業協会の佐藤博俊会長は総選挙の公示直前、ある民主党参院議員の訪問を受けた。「高速道路が無料化すれば街ができ、建設業界にもチャンスになる」。政権交代をにらんでのアピールだったが、公共事業は「減ります」と明言された。民主はマニフェストで、1兆3千億円の公共事業費削減を掲げていた。

 民主圧勝に佐藤会長は不安を隠さない。「大きなダムとかはともかく、道路や下水については時の政治家の考えで削ったりするものではない。求めたいのは地域の業者が生きていくための政策だ」

 県沖地震など災害に備えたインフラの補強、雇用確保の役割を果たしてきた公共事業への理解を訴えた。

 90年代初頭に520社が加盟していた協会だが、現在はほぼ半減。業者の「体力」は落ちるばかりだ。

 理由の一つは不景気だが、佐藤会長は浅野史郎・前知事による入札改革をあげる。ゼネコン汚職事件後、93年に知事に就いた浅野氏は全国に先駆け、談合防止を掲げて一般競争入札を促進。予定価格に対する落札価格の割合を示す「落札率」は低くなり、退任した05年度の平均落札率75・6%は全国最低となった。

 業者には痛手だった。「入札をとった社ほどつぶれていった」と佐藤会長。一般競争入札は全国に浸透、他県の関係者に会うと「宮城のせいだ」と厳しい言葉を浴びせられた。

 05年に自民系の村井嘉浩知事が就き、落札率は少しずつだが上がってきている。政権交代で「また業界が疲弊してしまえば、あす起きるかもしれない県沖地震にどう対応するのか」と佐藤会長は嘆く。

 半面、協会内では選挙期間中、新たな動きが出ていた。一つは選挙応援の変化だ。

 歴代、自民の中核支持団体として機能してきた協会。05年の郵政選挙では選挙区や比例区の推薦候補を集めて300人規模の決起集会を開いたが、今回は見送り、各支部単位での応援にとどめた。

 佐藤会長は「目立った行動をして、それが候補者のためになるというものでもない」と、政権交代をにらんだ動きではないと説明。西松建設事件に代表される業界のイメージを考慮し、あえて前に出なかったと語る。

 もう一つは、業界内部での意識の変化だ。佐藤会長を訪れた民主の議員は後日、建設業界の別の関係者から「今度、勉強会をやりたい」と持ちかけられたという。議員は「相手も時代の流れは理解してくれている」と歩み寄りに手応えを示し、落札率の低下にも「ひどい話と思っているし、党の人間にも同じ思いの人は多い。努力すると伝えている」と語る。

 協会の民主への対応は、来週以降の幹部による協議などで決まる。佐藤会長はこう語る。「政権与党として、地域の業者が生きられるような対応を願う」

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